8年ぶりの再会

木曜日の授業が終わったころ、韓国人の卒業生からメッセージが来ました。「今週末、仕事の面接で日本へ行くので、食事でもしませんか」という内容で、日曜日の昼ごはんを一緒に食べることにしました。
会うと決まったら、いつごろ卒業したんだっけとか、クラスメイトは誰だったっけなどいろいろ気になって、学校のデータベースで調べてみました。5年ぐらい前だったかと思ったのですが全然見つからず、どんどん遡っていき、2010年でやっと見つけました。
8年前!そんなに前なのか!と、ちょっとショックを受け、待ち合わせ場所で「あ!〇〇さん!」と声をかけてあげられるか、心配になりました。

新宿で待ち合わせたのですが、やはりあの複雑さに道に迷ってしまったようで少し遅れてきましたが、ちゃんと見つけてあげることができました。よかった!8年前より顔がすこし丸くなっていました。当時23歳でしたが、今は31歳。「大人になったねぇ」とおばちゃんは思いましたよ。
2年間お父さんの会社を継ぐべくイギリスで経営学を学び、この秋帰国し、日本で2,3年働こうと思って、いくつか面接を受けているそうです。ただ、ダメならお父さんの会社でまた働けばいいという気持ちがあり、そんなにガツガツ探している感じではなかったです。お坊ちゃんだったんですね。

特に食べ物の好き嫌いもなく、料理もあまりわからないというので、今まで食べたことがないかな、と思い、串揚げ屋を選びました。お店の雰囲気も民芸調で日本らしさがあり、「初めてだ」と喜んでくれて、よかったです。

実は、私は授業は担当していたものの、彼の担任になったことはなく、そんな私を覚えてくれていて、連絡してくれたことをとても嬉しく思いました。
8年経っても上手に日本語を使っている彼を見て、自分の仕事も誇らしく感じたひと時でした。私の力で上手になった訳ではないですけど笑。

食べた串揚げには、豚肉も一串入っていて、「とんかつ!」→「面接に勝つ!」につながればいいな、とささやかに願っています。
「串揚げ 画像」の画像検索結果

人間とAIの可能性

 

こんにちは。インターカルト日本語学校EdTechセンターの矢口です。

 

インターカルトにはEdTechセンターという、主に日本語eラーニング教材の開発などを行う部署があります。

まだ立ち上がって間もない部署なので、これまでほぼわたしひとりの状態でした。

 

そのEdTechセンターに今年、新メンバーが2人増えました!

二人ともとっても優秀で、このままではわたしの仕事がなくなるんじゃ…と思うほどです。

ちょっと焦りも感じつつ、ふと思いました。

「これってAI(人工知能)と人間の関係に似ているのでは?」と。

第3次ブームを迎えたAIが注目される昨今、「人間の仕事がAIに奪われるんじゃないか」と言われることがあります。

たしかに、AIはある部分においては人間よりもずっと優秀な能力を持っています。

いま人間がしている仕事の一部を、AIが担うこともあるでしょう。

そこで何が起きるのか。

人間の仕事がAIに奪われる?

いいえ、「人間が人間にしかできないこと」ができるようになるのです。

それぞれの良さを活かし、人間とAIがうまく役割分担をしていくことで、いろんなことがもっともっと良くなっていくのです。

それってすごくいいことだ!

 

 

…ということを考えたときに、EdTechセンターに新しいメンバーが増えたことで、いろんな可能性が広がったことに気づきました。

新メンバーには新メンバーにしかできないことを。

わたしはわたしにしかできないことを。

そうしてみんなで力を合わせることで、EdTechセンターを、インターカルトをもっともっとよくしていけるんだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで、新メンバーのお二人、これからもどうぞよろしくお願いします。

日常のアート

こんにちは。

ブログ初登場の徳永です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は今年の6月、インターカルトの一員になりeラーニング教材に関わる業務に携わっております。

もともと、日本語教育他、イラストやデザインにも興味があり、こちらで広告制作もやらせていただいております。

チラシや広告を作っていく中で感じたことがありました。

 

自分が「今まで見たもの」しか表現できない、と。

 

チラシの構成や、色の組み合わせなど、

どこか街中で見たり、雑誌や新聞で見たり、あるいはテレビCMで見たり。

自分が作れるデザインは、これまで見てきたものを吸収して作っているもの。

ということは、極端なことをいうと、これまで見てきたデザインや色構成でしか表現できない。これはアイディアが煮詰まったときには絶対にぶつかる壁です。

 

なので、自分のデザインのストックを増やしていくことがとても大切で、

いろいろな場所へ行って、見て、吸収して、自分の頭にたくさんのデザイン材料を入れておこうと感じました。

 

ふとまわりを見渡してみると

街中にはたくさんのアートやデザインで溢れていることに気が付きます。

 

お店や駅の看板、ロゴ、ポスター、旅行のパンフレット、電車の中吊り広告・・・

 

そのひとつひとつに作り手の想いが込められており、

どうしてこの色合いにしたのか、

ゼロからその構成になるまでにどれくらいの時間がかかったのか、など

作っているときの事を深く考えるようになりました。

 

デザインと触れ合うことで、世の中をみる視点が変わります。

もっとたくさんの日常のアートに、出会っていけたらいいなと思いました。

 

写真はアートの旅へ出かけたときに出会った、牛乳ベンチ。

「学ラン」

巷では、ランニングがブーム、いや、もうすでに定着しているようです。
先日訪ねた博多では、大濠公園がものすごく込んでいました。
非舗装路、土のでこぼこ道を走るトレイルランの愛好家も増加しているとか。
しかし、実は学生時代から山野をめぐるランをしており(一応クラブにも所属)、だらだら…と続けて、かれこれ数十年。
さすがに最近は大会等への参加頻度こそ激減していますが、隙あらば自宅周辺を走っています。

学会その他で訪ねる地方の街へは、バッグに欠かさずシューズをしのばせます。


今年で言えば、例えば、さきの博多。
例えば、広島、奈良、大津。
例えば、静岡、あるいは、新潟、プラス佐渡。
やむなくキャンセルしたのは、弘前。
近くでは、熱海、市原(千葉)。
年内は、三島。
予定が合えば、福島、仙台。
二度と走れないだろうところを、地図も見ずに勘で走ります。

「旅ラン」という言葉もあるようですが、私の場合は「学ラン」。
理想は、朝走って、昼間は勉強し、夕方は美術館。
夜は地元の本屋さんか喫茶店。
古本屋さんもいいし、ブックカフェもいい。

ちなみに、ごくたまに海外へ行く時も、シューズは必携です。
一部海外ではランニング人口はとみに増えている印象がありますね。

今日のどきどきチャレンジ

あっという間に9月ですね。気がついたらもう一年の四分の三が過ぎてしまいました。

 

 

そんな秋の始まりの今週のブログ担当、高橋 絵梨です。

 

突然ですが、私、機械音痴です。 子供の時父のワープロを壊して以来機械が怖くなり、更に兄弟間のテレビチャンネル番組争いを避けテレビもビデオも触らなくなり、日本語教師になってからも授業で機械を使う際には得意な学生に手伝ってもらい、日頃もできたら触りたくないなあ、とちょっと機械に後ろ向きです。

 

しかし、だからといってテクノロジーが発達し様々な分野で活用されている今、日頃学生に、頑張れだのチャレンジしろなどいっているのに自分が逃げてちゃいけないと思い、我が社のパイオニア “EdTechチーム”の力を借りて、トレパJ(発音トレーニングシステム)を授業に活用してみました。

 

準備の段階から“EdTechチーム”と打ち合わせなどでアドバイスを頂き、どきどきしながらなんとか授業で活用できました。結果・・・

 

あ、楽しそう♪

 

そして、思ったよりみんな苦戦していて発音の大切さに気づいてくれた様子。

 

授業の総合的な内容、活用法などにはもうちょっと改善が必要ですが、でも、やっぱり新しいものへのチャレンジ、これからもしていかなければいけないなと思いました。

地域の取組み~インターカルト日本語学校 発~

インターカルトの地域の取組みについて紹介したいと思います。

2008年にインターカルトは台東区に移転してきました。インターカルトが台東区で存在し続けるにも台東区の行政と協働で地域の外国人のために何かできなかと模索し続け・・そして10年が過ぎました。その間、文化庁委託事業「生活者としての外国人」のための日本語教育事業を受け、地域のお母さんのための日本語教室や、ボランティアさん向けの「日本語の教え方講座」など7年実施してきましたが、なかなか台東区とつながることができませんでした。

それが、台東区に「区民課 協働・多文化共生係」の部署ができ、当校の今までの地域の取組み、とくに「やさしい日本語研修」を高く評価してくれるようになり、10年経って、なんと台東区とのつながることができました。初めていっしょに作成したのがこの冊子です。

地域で暮らす外国人とのコミュニケーションブック~やさしい日本語を使って日本の生活について伝えてみよう」インターカルト監修です。

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また、今年度は「外国人とのコミュニケーションのための日本語講座」初歩編、入門編、実践編を開催します。他にも港区の職員向けの「やさしい日本語研修」、東京都生活局主催語学ボランティアのための「やさしい日本語研修」が続きます。ボランティア講座はさいたま市、我孫子市で開催が決まっています。

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あと、もう一つ。当校にとって大切にしている取組みがあります。

「ミャンマーの難民の人たちのための日本語教室」です。5年前に委託を受け、当養成講座の修了生が講師としてこの教室を支えています。初めての顔合わせのときにとってもショックを受けところがありました。ミャンマーの人たちは長く日本に住んでいる人も多くいます。会話はどうにかできますが、読み書きができない人たちがほとんどでした。皆さんの希望の中に「子供の学校のお便りが読めるようになりたい」「町の看板が読めるようになりたい」「仕事で上を目指すには文字を書けるようになりたい、読めるようになりたい」多々。その要望を受けて、講師たちがひらがな、カタカナ、そして漢字検定10級の合格を目指し、皆さん、頑張りました。今では毎年暑中お見舞いが届くようになりました。漢検10級、9級、8級に挑戦したり、JLPT5級、4級・・そして2級に合格した人もいます。

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また、勉強の他に年に一度のお楽しみがあります。インターカルトでの夏祭りです。スイカ割りをしておいしいスイカを食べ、そして一番大人気なので浴衣に着替えての大撮影会です。浴衣を着て、各々ポーズをとって写真を取り合います。本当に楽しそうな姿にこの教室に微力でも携わっていて良かったと思います。今年撮ったお気に入りの写真がこちらです。

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そして、インターカルトは今年、あらたな事業を文化庁より委託されました。

事業内容はこちら。

「日本語教育人材養成・研修カリキュラム等開発事業」

・日本語教師【初任】(活動分野:生活者としての外国人)に対する研修

・民間等における日本語教師養成研修(420単位時間以上)

あらたな取組みを、今後どう展開していくか是非注目していてください!!

 

 

 

日本語教育能力検定試験対策講座スタートダッシュセミナー開催!

今年も日本語教育能力検定試験の対策講座が8月4日から開講します。インターカルト日本語学校の対策講座は毎週土曜日開講、全8回の講座です。

それに先立ち、昨日スタートダッシュセミナーを開催いたしました。

第一部では、日本語教育能力検定試験の作題主幹である川端一博氏に、検定試験ができた頃の日本の社会的背景や経緯から試験の意義や試験問題の意図についてお話いただきました。

 

続いて第二部は対策講座の担当講師である沼田が、膨大な試験範囲の中から勉強すべきポイントを解説!

 

 

 

 

 

 

 

スタートダッシュセミナーは6月30日も開催します。まだ参加受付中ですので、お気軽にお問い合わせください。

試験勉強は一人で不安になってしまうもの!
是非、対策講座を受講してください!
7月13日までにお申し込みいただいた方は授業料が10%オフ!

文字の力

先日出張で韓国に行ってきました。個人的には韓国は初めてで、渡航自体久しぶりでした。何しろパスポートの有効期限(10年)が切れていました。海外にしょっちゅう行っている方は慣れているでしょうが、私のようにめったに行かない者にとっては大仕事です。私は日本語教師ですが、日本語以外の外国語はほとんどできません。言葉が通じないことは海外に行く時の高いハードルです。韓国語は聞いても全くわからないし。ところが、今回久しぶりに外国へ行って、空港から街に出たとたん襲ってきたのは外国語の音声ではありませんでした。

外国語の文字です。目の前にバーンとハングルが飛び込み、有無を言わせない強烈な力で異国に来たことを思い知らされました。10年以上前に台湾に出張したときも繁体字の洪水のような街の看板に眩暈を覚えたことがありましたが、漢字であればなんらかの手がかりにはなります。でもハングルは記号にしか見えません。以前バングラデシュの学生が漢字を下から上に書き上げていたことを思い出しました。きっと彼も漢字が模様にしか見えなかったのだと思います。これは可愛らしいタイ文字でも右から書くアラビア文字でも同じでしょう。

そのため出張中は韓国語ができる同僚や通訳さんに必要なものは全て翻訳してもらいました。自分の担当するセミナーのパワーポイントは発表用に韓国語になっていますが、自分のために日本語の翻訳も用意しました。よし、これで準備万端です。ところが、壇上で用意されていたパソコンを開けてびっくり!画面のツールバー、タスクバーがハングル表記でした。

やはり聴覚よりも視覚に訴えるものの方がインパクトがあると思います。今回は文字の力を実感しました。

その夜は、

聴覚、視覚で理解できなくても、嗅覚と味覚の力を頼りに・・・

最後は、ウコンの力。

감사합니다 / カムサハムニダ☺

小さなリフレッシュ

若い友がハワイでの結婚式に参列するために前々から上司に掛け合って、4日間の休暇をとり元気にハワイに行ってきました。実は結婚式の当人たちより先にハワイに行き、バカンスを少し早めに取り、一人でハワイ満喫をしていて、その写真やビデオがLINEにて送られて来ました。私も送られてくるLINEの写真や動画を見てそのゆったりした時間の空間に入った気分でした。

更に今月は毎週土日に飛行機のマイルをためるために一泊であちこちに飛ぶとの事で、一昨日も沖縄の面白い写真等を送ってきてくれました。

もちろん彼女は休む前に仕事の段取りをきちんと済ませていきましたので問題は何もなかったそう。

今は思いついたらたいていのところへは直ぐに飛んでいけるし、またそれを友達といろいろな手段で共有が出来る世の中になりました。

近くでもちょっと自分と違う世界を見てみるととってもリフレッシュになりですね。

夫の実家へお祝い事で行って来たのですが、一番の楽しみは畑に行って野菜や果物をみることです。私にはなかなか慣れませんのでどうしたらいいのかわかりません。草取りくらいは手伝えそうです。

家の前一面の田んぼをみたり、たまねぎや空豆やニラ等を収穫するだけでとっても爽やかなり、癒されます。

空豆ですが収穫後に直ぐに茹でて食べたら、こんなに甘くて、皮ごと食べられるほどやわらかいということがわかりました。やっぱり、採れたてはなんでも美味しいのですね。夏になったら、トマトやとうもろこしなどとっても楽しみです。

近くでもとってもリフレッシュできることに感謝!!

もちろんどこかに遠出もしたいですけど。

今どきの日本人の名前考

長期コースの教師の神本令子です。

インターカルト在籍中の欧米人学生の名前、ファーストネームですが、見ていて本当に感心します。というのは、オーソドックスというか、昔ながらの名前が多いからです。イタリア人なら、マルコ・パオロ・エレナ・マリア・シルビア・ソフィア

ロシア人なら、イーゴリー・アレキサンダー・アンドレイ・ウラジミール・マキシム・アナスタシア・ユリアナ・・・・

特に、ロシア人の名前は、小説や映画や、また、どこかで聞いたような名前ばかり。イワンさんが入ってきた時は、「イワンの馬鹿」の名前が本当にあることに、感激したものです。

寡聞にして、よく知らないのですが、上記の名前には、キリスト教の聖人の名前から来ている名前が多いとのこと。欧米文化には、キリスト教が厳然として、大きな影響力を持っているんですね。

それに比して、今どきの日本人の子供の名前は、「人と同じ名前はイヤ」とばかりに、極極(ごくごく) 個性的なものが多いようです。

世愛(せな)日本語なのにリエゾンしてる? 愛彩(あや) の愛はどこに行ったの?空星(そら)の星はどこに行ったの?

美里(みさと) じゃなくて、(みり)。これについては、元々「美」の(み)は、

音読みなので、弘美や明美が湯桶読み(訓+音)なんですね。(みり)が音読み同士で、正統かもしれません。でも、ほとんどの人は美里(みさと)と読むのではないでしょうか。

読めない名前の、最高傑作は、春風と書いてチューリップちゃん。確かに、チューリップの茎は細く、しなやかで、風が吹くと、一斉に同じ方向に花がなびきます。本当に春の風を感じます。この名前は、「土産」「雪崩」と同様に熟字訓の発想ですね。でも、カタカナ語まで、広げてしまうのは、やりすぎ!!

現在、長期コースに、インターカルトに入る前に日本の中学や高校で、外国人英語指導員を務めていた人が三人いますが、そのうちの一人、Lさんが言っていました。彼は、伊豆諸島の青ヶ島の中学にいたのですが、「先生たちが、『生徒の名前が読めない』と言っていました。」とのこと。

名前は、個人のものであって、使うのは個人だけではなく、いわば公のもの、

人と違うのは、名前じゃなくて、人そのもので勝負すべきではと思うのですが。これは、昔ながらのオーソドックスな名前の有名人が出てきて、感化される人が増えるのを待つしかないかとも思います。

ちなみに、昔風の名前で、かっこいい名前の人がいます。プロ野球・楽天のショート、茂木 栄五郎選手です。彼が活躍して、知名度が上がることを祈っています。