こんにちは。教務の米山です。
先日『DOUBLE FANTASY -John & Yoko展』に行ってきました。そこに展示してあったジョン・レノンの成績表。国語(English Language)53%、フランス語19%、地理35%、数学3%、理科8%、美術26%・・・😲
60年以上前の個人情報が衆目に晒されるのもどうなのと思いますが、そんなことジョンは気にしないでしょう。また、希代のロックンローラーに優秀な成績を期待するファンもいないでしょう。私も「ふーん」と眺めていました。ただそのプレートに目が止まりました。
「ジョンの成績は芳しくなく、全ての教科で低い評価となっている。『やればできる』というのが先生たちの共通した認識だった。」
当時のジョンに光るものがあったと思いますが、私は「先生たちの共通した認識」にちょっとほっとした気持ちになりました。
私たちの学校にも成績の芳しくない学生はもちろんいます。教務室でもそんな学生の話題がしょっちゅう飛び交っています。その中には「やればできる」学生もいます。でも大抵やらないことが多いです。一度やってできると安心して止まってしまう学生もいます。どうしたら学生にやらせることができるか、先生たちは毎日考えています。
とかく相手の悪いところが目につき、ダメ出ししがちになります。いいところもあるはずですが、いいところを探して評価するのは難しい作業です。でも問題のある学生ほど自分の良いところを正当に評価されると納得します。その一つが「あなたは、やればできる人なんだ」と相手に伝えることではないでしょうか。
私は大学時代にサンフランシスコ州立大学のワークショップに参加しました。よくある夏休みを利用した1か月程度の短期語学留学です。ところが、行ってみたら日本の高校英語教師を対象としたプログラムでした。もともと得意でない私の英語力はクラスでダントツ最低でした。それでも、せっかくアメリカに来たのだからと学内外で拙い英語をできるだけ使って話しました。
そのクラスでは毎日英語で日記を書いて提出し、担当教師からコメントをもらっていました。ある日のコメントにこんなことが書かれていました。
(Tomはクラスでの私のニックネーム。Tom and Jerryから。)
帰国して、その後何度か人生の新しいステージを前にして躊躇した時、この言葉が自然に浮かんできました。そして“You will do well wherever you go”と背中を押してくれました。