Archive for 2015年2月13日

アキバの日本語

「アキパの日本語」 25名の受講生を集め、好評開講中です。

アニメ、マンガ、同人誌、メイド、あるいはゲーム、パソコン関係、さらには鉄道、その他その他、いわゆるアキバ的な風物、オタク文化と称されるものを取り上げるわけでは、あらず。それらは、学生の方がはるかに知っていて、新鮮味に欠けます。わざわざ取り上げるまでも、なし。もちろん、それらを各自の視点から解釈し、報告してもらうのも、アイディアとしては、あり。しかし、私は関心がありません。

そこで、扱うのは受講生の視野を広げるためのトピックの数々。そもそも、今の秋葉原駅は「秋葉原」には位置していません。正確には「千代田区外神田」。学生が知っている(徘徊している?)アキバは、その大半が「神田○○町」に該当します。秋葉原はもともと「アキバハラ」と呼ばれていました。というか、それがまっとうな読み方。そんな、歴史的、地理的、あるいは日本語的な小ネタからして大きな誤解が集積しているのが、今のアキバ。そして、秋葉原、お茶の水、神田の3駅を結んだ三角形のエリアとその周辺が、広い意味での「アキバ」と言えるでしょう。

で、初回の課題は、「万世橋」まで足を延ばすことでした。名店「肉の万世」のほか、近年オープンした「MAAch」という、旧万世橋駅下の商業施設。これらを知っていたのは、だれ一人、いません。行くはずなんて、ありません。神田川? なんて初めて知ったという受講生も。実際に足を運んでみて、こんなそばにこんなものが…驚いた…というのが大半の反応でした。yjimage

課題第2弾は、万世橋の向こう、つまり神田須田町、小川町、岩本町界隈に散在する「老舗」を訪ねること。食べてみること。もちろん、秋葉原駅周辺にもそういったお店があります。古くは江戸時代から、多くは明治時代から続く老舗の数々。受講生がどのようにレポートを書いてくるのか、楽しみです。

ネタは、探せばいくらでも転がっています。それをアレンジして提供するのが、私の仕事。次回の授業からは、アキバのディープな世界、さらに闇の部分にも踏み込む予定。その最たるものについて、いつかここで報告する機会があるでしょうか。

ちなみに、学生と評判のケバブを食べてきました。おいしかったです。

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