Archive for 2014年2月17日

みんな大はしゃぎ

島崎です。

先週も降りましたね、雪。asakusa

1年に2回もこんなに大雪になるなんて、きっと何十年ぶりになるんでしょうね。
学生達には寄り道しないで早く帰ったほうがいいと話すぐらいで、授業は通常通り行われホッとしました。休校になってしまうと、授業のスケジュールもずれてしまいます。日本語教師の授業の準備はみなさんが思うよりずっと大変なので、ずれてしまうと、まあ無駄になる訳ではありませんが、もう一度新しい担当項目の準備を急いでしなければならなくなり、あたふたしてしまいます。←特にわたしの場合。

今年の雪はどちらも週末だったので、そんな心配をする必要もなく、わたし自身もちょっとはしゃいだ気持ちになりました。

学校には台湾やタイなど、雪が降らない国から来ている学生達も多く、週末のfacebookには、雪景色&雪といっしょにポーズをとる姿一色。本当にそれ一色。
そんな中、スウェーデンから来た学生Aさんは、「雪が降っただけでしょう?しかも、大雪というほどの量じゃない。何でみんなこんなに雪の写真ばかりアップするのか!意味がわからない。」とコメント。

ええ、ええ、おっしゃる通りですよ。その通りですよ。
ただ、わたしも写真を何枚も撮ってしまった一人なので、浮かれる気持ちわかるんだけどなぁ。

みなさんは、どのように週末を過ごしましたか?

線までさがれと言うけれど

本題に入る前に2点ほど

その1

2本の平行な白線の間に線に対して垂直方向を向いて立っています。線の幅は30センチ、足のサイズを25センチということにします。なぜ線なのに幅があるのだ、という声もあるかもしれませんが、数学ではないので大目に見てください。
ここで、「白線までおさがりください」言われました。どのような動きをしますか。選択肢 1~6 の中からひとつ選んでください。

1.前に進み、かかとが前方の線から離れている(接していない)状態で立つ。
2.前に進み、前方の線に乗っている状態で立つ。
3.前に進み、つま先が前方の線に接している状態で立つ。。
4.後ろに進み、かかとが後方の線に接している状態で立つ。
5.後ろに進み、後方の線にのっている状態で立つ。
6.後ろに進み、つま先が後方の線から離れている(接していない)状態で立つ。

「おさがりください」というのですから 1 ~ 3 だという方はいらっしゃらないと思います。私は4なのですが、5または6という方もいらっしゃるかもしれません。

その2

島式ホーム、相対式ホームという言葉が出てきます。字面からわかるとも思いますが一応簡単に説明しておきます。ご存知の方はこの部分を読みとばしてください。

島式ホームとは、次の図のようにホームの両面に列車が発着する形状のホームのことです。

shimashiki

図ではホームの両側の進行方向が逆になっていますが、進行方向が同じ場合もあります。秋葉原駅のつくばエクスプレス、JR山手線・京浜東北線のホームがこのタイプです。

相対式ホームとは次の図のように片側に列車が発着するホームが向かい合っているタイプです。

soutai

秋葉原駅のJR総武線、東京メトロ日比谷線のホームがこのタイプです。

 

前置きが長くなってしまいました。

東日本旅客鉄道(JR東日本)中央線のある駅で電車を待っていると次のようなアナウンスが流れました。

「間もなく4番線を電車が通過します。危ないですから黄色い線までおさがりください。」

このアナウンス、どう思いますか?

私、こう見えても・・・どう見えているかわかりませんが・・・見えていませんね。日陰で生きているとはいえ、蚤につく虱ほどの常識なら持ち合わせているので、どうすればいいかはわかっているつもりです。

そのとき、「黄色い線までさがる。」 これを言葉通りに動いたらどうなるんだろうということが頭に浮かびました。

先ほどの行動パターンとあわせて考えると、

黄色い線より線路側に立ち、線路のほうを向いて待っており、6の行動をとる人は、問題ありませんが、
同じところで待っていても 4 または 5 の行動をとる人は駅員のヒステリックなアナウンスで注意される、運転手に警笛を鳴らされる、あるいはその両方を浴びるかのいずれかでしょう。

4の行動をとる人が黄色い線よりホーム中央側に立ち、線路に背を向けて待っている場合は、セーフといえばセーフですが線路に向かって後ずさりしてくる客を見て運転手は危険を感じ、警笛を鳴らすでしょう。

6の行動をとる人が黄色い線よりホームの中央側に立ち、線路に背を向けて待っていた場合に至っては電車を数時間止めてしまうという惨事をひきおこすことにもなりかねません。

さらに屁理屈をこねれば、
島式ホーム、例えば、JR御徒町駅の山手線内回り(3番)・京浜東北線北行(4番)ホームで電車を待っているとします。3番線の黄色い線のホーム中央寄りに線路側を向いて立っている場合は、4番線の黄色い線までさがらなければならないことになってしまいます。特に6の行動をとる人は・・・

つまり「黄色い線までさがる」ことでアナウンスの意図通り危険が回避されるのは、”黄色い線より線路側に立ち、線路のほうを向いて待っており、かつ6の行動をとる人”のみということになるわけです。しかし、ホームに立っている大勢の中で、この条件を満たす人が何人いるんでしょう。ほとんどいないのではないでしょうか。というわけで、「黄色い線までさがる」という表現は適切ではないのではと思った次第です。

 

さて、「黄色い線までおさがりください。」という表現、いつから使われるようになったのかは定かでないのですが、記憶違いでなければ、以前JRでは(国鉄時代だったかもしれません)「白線の内側におさがりください。」、「白線の内側でお待ちください。」などと言っていました。鉄道会社によっては今も「白線(黄色い線の)内側」という言い方をしています。

これも何年前かは覚えていないのですが、「白線の内側とはどちら側のことを言うのか」という論争というほど大げさなものではありませんが、ああでもない、こうでもないと意見出てきたことがあります。代表的なものは、次のようなものだったかと思います。

  • 白線の内側と言うためには白線が2本必要である。そのため、1線しかない駅では、「白線の内側で待つ」ことは不可能である。
  • 白線の内側と言ってもホーム形状によって意味が異なる。たとえば、島式ホームでは白線の内側はホーム中央だが、相対式ホームでは線路側である。(これも線が複数必要であると考えに基いていますね)
  • 線の内側というのは線の上に完全に乗っている状態である。よって、足が線幅より大きい場合「白線の内側」にはなり得ない。
  • 日本人は線路の内側といえば通常線路と反対側をイメージするが、ある国の人は線路側をイメージする。よって「白線の内側」という表現は紛らわしく、使用するべきではない。

これが原因かどうかはわかりませんが、その後、JRのアナウンスで「黄色い線(白線)まで」という言い方が使われるようになったと記憶しています。変更の経緯はどうであれ、「黄色い線まで」という表現よりは、「黄色い線(白線)の内側まで」と言った方が何だかすっきりするような気がするのですが、いかがでしょうか。

 

肝心なことより瑣末なことが気になってしまう屁理屈好きの高井でした。

ここが変だよ、日本人

突然ですが、みなさんは天ぷらを何で食べますか?

統計によると1位は天つゆ、2位は塩、3位は大根おろし、4位はしょうゆ・・・・だそうです。

 

なぜこんな質問をするかというと・・・

先日マレーシアからお客様がいらっしゃいました。そしてこんな質問をされたんです。

「どうしてサクサクに揚げた天ぷらを、つゆに浸して食べるんですか?せっかくサクサクしているのにもったいない!」

 

そんな衝撃的な質問をされ、私の頭の中は真っ白になってしまいました。苦し紛れに出した私の答えは・・・「塩で食べることもありますよ。」

こんな答えでは明らかに納得できない様子でしたが、この話題はここで終了。

 

私も気になったのでこっそり調べてみました。

「天ぷら」という食べ物(調理法)が室町時代にポルトガルから伝わったというのは有名な話です。

江戸時代になると関東地方では魚がタネになることが多く、魚の臭みを取るためにごま油で揚げてしょうゆをかけて食べていたそうです。一方関西地方では野菜が中心だったので塩で食べることが多かったそうです。

つまり、天つゆで食べるのは魚の臭みを取るためなんでしょうか??

 

いろいろ調べてみましたが、結果むなしく天つゆがいつ誕生したかという情報は見つけることができませんでした。

どなたか答えを知っている方がいらっしゃったらぜひ教えてください。

 

こんな感じで日本語学校では「外国人から見た日本(人)への疑問」に直面することがよくあります。いつどんなことを聞かれるかハラハラドキドキですが、これも日本語学校で働く楽しみのひとつですね。

3階事務所 田村