日本語教師としてボランティアをする方法とは
日本語教師は、日本語学校で教えるものと思い込みがちですが、実はボランティア団体が主催する日本語教室で教える教師もいることをご存知でしょうか?なぜボランティアの日本語教師が多いのか、その理由を紹介すると共に、ボラインティア日本語教師に興味のある方のために、募集情報の集め方について紹介します。
ボランティアの日本語教師とは
日本語教師というと、日本語学校で教える教師をイメージする人が多いと思いますが、令和元年度に文化庁が発表した「国内の日本語教育の概要」によると、日本語学校として認定される「法務省告示機関」で学ぶ生徒は全体の約41%といわれ、その他には「大学機関」、「国際交流協会」、「任意団体」などが主催する日本語教室で学ぶ人も少なくありません。日本語教師も報酬をもらい仕事として働く人の割合も約47%に留まっており、残りの53%はボランティアが支えています。
参考:文化庁 「国内の日本語教育の概要(令和元年度)」
なぜボランティアが多いのか?
報酬をもらって働く日本語教師の勤務先は、日本語学校や大学などですが、こうした教育機関で学ぶのは主に留学生です。日本に在留している外国人の中で、「留学生」の資格を持つ人は、全体の11.8%に過ぎず、留学生以外の大半の人が、日本語の学習を希望するとき、ボランティアが運営する日本語教室に通うケースがほとんどです。最近では外国人の流入も急増し、日本語を学びたい人も増えているため、そのニーズにこたえるべく、日本語教育を提供するボランティア団体や組織も作られています。
日本語教師のボランティア募集情報の探し方
ボランティアの日本語教師の募集は、国際交流を手掛けるボランティア団体の公式サイトに掲載されるケースが多いです。その代表的なサイトを紹介します。
東京日本語ボランティア・ネットワーク
東京日本語ボランティア・ネットワークは、ボランティア日本語教室の活動を行っている団体の連絡協議会として、団体同士の情報交換や活動の活性化を図る目的に1993年に作られた組織です。同ネットワークの会員は、各地域での日本語教室の運営を通じて、言葉のコミュニケーションに不自由を感じている外国人をサポートしています。サイトの「イベント掲示板」には、日本語ボランティア募集や日本語ボランティア教師養成講座の案内が掲示されているので、興味のある人はチェックしてみてください。
U-big(ゆーびっく)
U-bigは、日本語教師と日本語学習者を支援するサイトで、東京だけでなく、全国のボランティア日本語教室の活動情報がまとめて記載されています。その他にも日本語アクセント辞典、日本語能力の模擬テストなど、日本語を勉強中の人を対象としたオンライン教材も掲載しています。
日本語学校などのボランティア活動
ボランティアの日本語教師を探す方法として、日本語学校の公式サイトをチェックする方法もあります。日本語教師養成講座を実施している学校では、キャリアアッププログラムの一環として日本語教師のボランティアを募集していることがあります。
JICA(独立行政法人国際協力機構)
日本国内だけでなく、海外でも日本語教師のボランティアとして活動することができます。JICAでは、海外の日系日本語学校で教える「日本語教育隊員」の募集が出されることがあります。採用条件は、日本語学校で働く日本語教師よりも緩めで、日本語教師の資格がない人でも採用されるケースもあるようで、日本語の教え方に関する市販の書籍を購入して、日本語教師としてのボランティア活動をはじめる人もいるようです。
大事なのは長く活躍できる日本語教師になること
日本語の指導力がある教師は、どの日本語学校でも重宝されます。日本語教師として指導力をアップするには基礎が重要です。基礎がしっかりと身についていないと、その後のスキルアップも多くの時間を要します。インターカルト日本語教師養成講座ではボランティアを目指す人向けにまずは基礎講座のみの受講もできます。基礎講座のみの受講からスタートして、理論講座、実践講座と順に受講することも可能です。詳しくはこちらの日本語教育へのステップアップ講座をチェックしてみてください。