日本語教師になるために大学院に行ったほうがいい?
現状では日本語教師になるための公的資格は存在しませんが、日本語教師を養成する大学院は各地にあります。日本語教師になるにあたって、大学院を選択するのは地位面、収入面においてメリットがあります。ここでは日本語教師を目指すうえで大学院に進むという選択肢について見ていきます。
日本語教師のための大学院?
日本語教師になるためには大学・大学院でどのようなことを学ぶのでしょうか。基本的には大学の「国際」、「人文」、「言語」などの分野の学部で、学士課程を修了します。その後、大学院では「日本語教育」、「国際コミュニケーション」、「言語教育」、「教育学」などの研究科で修士課程を修了するということになります。このような学部、研究科を設置している大学は全国各地にあり、大学でいうと約130校、大学院でいうと約50校です。多くは東京に集中しています。
大学院を出ないと日本語教師にはなれないの?
大学院に進学しなくても、4年制大学を卒業し、学士課程を終えた時点で日本語教師になることは可能です。そもそも現状では国家資格が存在しないため、ボランティアやオンライン日本語教師であれば特別な教育を受けなくても活動はできます。しかし、実際に生徒を目の前にして授業をおこなう日本語学校の常勤講師になる場合には、4年制大学や短大卒で日本語教育にかかわる学部を修了していることが1つの条件になっている場合が非常に多いです。また、そうでなくても、日本語学校の教師養成コースを修了していることはほぼ必須といえるでしょう。大学院に入っておいて損することはないというわけです。
大学院の費用は?
大学院は修士課程が2年ですので、入学費用と2年分の学費が発生することになります。目安としては国公立大学院で120〜200万円程度、私立大学院で160〜250万円程度と考えればよいでしょう。さらに大学院に進む前に4年制大学を卒業する費用を考えると、トータルで400〜1,000万円程度かかることになります。
日本語教師になるのに大学院に通うメリット
上記のような高額な費用がかかるため、普通の日本語学校の教師になる目的だけなら大卒もしくは、日本語学校の教師育成課程を修了するだけでもよいと考える方も多いでしょう。しかし、大学院を卒業していることで、より高度な日本語教育にかかわることができる可能性が広がります。例えば、公的な日本語教育プロジェクトへの参加、海外の教育機関での日本語教師職、管理職候補としての日本語教育機関への入職などです。つまり、日本語教師として働くうえで選択肢を増やすという意味でも大学院に通うことは大きなメリットがあるのです。
大学院の日本語教師の年収は?
一般的な日本語学校の日本語教師としての年収であれば、大学院卒であっても300万円前後が一般的です。これは、スキルが高いからといって、生徒が支払える金額が増えるわけではないということが影響しています。しかし、管理職になれるまでスキルアップしていけば給与は上がるでしょう。最高で500万円程度の年収までは目指せるようです。また今後は、外国人労働者の増加によって日本語教育のニーズがさらに上がるので、単純に生徒数が増えることでの業界全体の収益アップは見込めるはずです。
以上、日本語教師になるための学歴について見てきました。日本語教師として働くうえでの選択肢を増やす意味では大学院に通うことはメリットがあるでしょう。ただし、大事なことは現場で実際に生徒に教えていくスキルです。インターカルト日本語学校では、現場で活躍できる日本語教師の育成に力を入れています。その就職率は95%です。就職先のなかにはインターカルト日本語学校や海外提携校もあります。情報の詳細を知りたい方はこちらの個別ガイダンス・体験セミナーお申し込みをチェックしてみてください。