日本語学校を設立するには?注意点についても知りたい
日本語学校を設立するためには、法務省から認可を受ける必要があります。当然のことながら、すぐに設立できるわけではありません。手続きに最低でも1年以上の時間を要することが多いため、計画的に準備を進めることが重要です。そこで、ここでは日本語学校設立における条件や流れについて見ていきます。
日本語学校設立の条件
日本語学校の設立には多くの条件があります。ここでは、日本語学校を新規で設立する際に覚えておきたい代表的な条件をご紹介いたします。
校舎敷地についての条件
まず校舎敷地については、自己所有であることが条件です。そして、敷地面積が115㎡以上であること、同時に授業をおこなう生徒1人当たり2.3㎡以上であることも条件になります。このほか、教室や教員室、事務室、図書室、保健室など必要な施設を整えることも条件の1つです。
講師についての条件
講師に関する条件もあります。校長、主任教員、専属教師が1人以上必要です。つまり、どんなに規模の小さい学校であっても最低3名以上の常勤従業員(社会保険に加入した従業員)が必要ということになります。
資産についての条件
冒頭でお伝えしたように設立の申請を開始してから実際に開校できるまでに最低1年はかかります。つまり、収入がゼロの状態で最低1年は教師の給与を払い続ける必要があるのです。この資金を用意しておくことは最低限の条件となるでしょう。設置者の財務内容も入管への申請条件に含まれます。
設立において注意すべきこと
優良校認定は必要です。優良校の認定がないと、ビザの期間が6ヶ月しか出ません。また、斡旋機関によっては優良校でないと学生の紹介がないケースもあります。基本的には新規校であっても失踪者などを1年間出さなければ優良校の認定がもらえます。つまり、設立まで最低1年かかり、優良校認定まで最低1年かかるので、軌道に乗るまで最低2年はかかると考えておきましょう。
設立までの流れとは?
日本語教育機関の学年の始期は4月か10月となっております。そのため、日本語学校を設立する際には、4月か10月の開校を目指すことになります。ちなみに設立を目指すうえで最初におこなう入国管理局への事前相談は、開校予定1年前までにおこなうことになっています。つまり、2020年10月に開校したい場合は、2019年10月までに事前相談をおこなうというわけです。
全体スケジュール
1:事前相談(入国管理局に必要書類の提出)
2:現地調査(国管理局、文部科学省による現地調査)
3:審査(申請書類の内容・現地調査を基に申請者の面談)
4:回答通知(審査結果の通知)
5:生徒募集、生徒の在留資格認定申請(生徒の募集開始が可能)
6:認定・告示(法務大臣の告示と在留資格認定証明書の交付)
7:開校
以上、日本語学校の設立について見てきました。日本語学校の設立は簡単ではないと、お分かりいただけたのではないでしょうか。新規の日本語学校を設立するのであれば、資金に相当な余裕があることは最低条件になるでしょう。