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日本語学校卒業後の進路とは

日本語学校で学んだ後、どのような進路を選んでいるのかは留学生の多くが気になるところでしょう。大学や専門学校を選ぶ人もいれば、日本企業への就職を希望する人もいます。今回は、日本語学校を卒業した後の進路について紹介します。

日本の大学に進学

大学には文学部、経済学部、工学部、理学部、医学部などがあり、専門的な内容を論理的かつ体系的に学ぶことができます。大学を卒業すると「学士号」の学位を得ることができます。大学では講義を受けた後、レポートや論文を提出することも多く、高い日本語能力が求められます。中には日本語能力試験でN1またはN2を持つ学生を入学要件とする大学もあります。卒業までに4年かかりますが、2年制の短大と比べても授業スケジュールに余裕があるため、アルバイトやサークル活動などの課外活動をしながら留学生活を送ることもできます。また、大学で取得できる「学士号」は、世界中どの国でも通用するので、学位の取得をしたい人は大学への進学をおすすめします。

日本の専門学校に進学

専門学校では、将来なりたい職業に必要な知識や技術を学びます。専門分野は医療、教育、社会福祉、服飾、美容、観光サービスなど幅広く、職業に直結した内容を学ぶことができます。専門学校を卒業すると「専門士」の学位が取得できます。卒業までの時間も短く、大学では4年かかりますが、専門学校は1年制または2年制がほとんどです。教室で専門的な知識を学ぶほかに、実際の現場で研修する機会も多く、仕事に必要なスキルを実践しながら学びます。また、仕事に直結する資格取得にも力を入れているため、専門分野で働きたい人には専門学校が向いています。

日本企業に就職

日本語学校を卒業後、大学や専門学校へ進学する学生が多い中、日本企業に就職する学生もいます。現在、日本は少子化が急速に進んでおり、企業にとっても労働力の不足、さらには国内での自社製品を購入する顧客の減少という問題も抱えています。国内市場が縮小しつつある中、アジアへ進出する企業も増えており、企業とアジア諸国とをつなぐ「架け橋」となる留学生に多くの期待が集まっています。また、就職に関する調査会社、ディスコキャリタスリサーチによると2018年に外国人留学生を採用した企業は34.1%で、2019年度の採用見込みでも「採用する」と答えた企業が53.1%と半数を超えました。
参考:2018年外国人・高度外国人材の採用に関する企業調査(ディスコキャリタスリサーチより)
こうした社会的な背景もあり、日本企業で就職を希望する学生も増えています。

望まれる人材や能力とは

外国人を積極的に採用する企業のほとんどが、日常会話レベル以上の日本語能力を求めています。さらに、ビジネスで使う報告書が作れる日本語力があれば理想的で、日本語能力試験レベルでいえば、N1またはN2がベスト。就職活動をする時は、「履歴書」を提出する必要がありますが、採用担当者は、履歴書に書いてある日本語の表現力や、日本語能力レベルを必ずチェックします。履歴書を出す前に、日本語の表現に間違いはないか、一度、日本語の先生か周りの日本人にチェックしてもらいましょう。また、企業が留学生に持っているイメージとして、仕事への意欲が高い、国際的な視野が広い、自分の意見をはっきり持っているなどプラスの印象を持っています。反対に、日本語能力が低い、協調性がない、会社への忠誠心が薄い、日本の労働環境になじめないなどマイナスのイメージもあります。来日して成長できたと思える経験をピックアップし、自分のアピールポイントとして履歴書でも分かりやすく伝達できるよう、普段から日本語力を磨いておきましょう。

日本で就職するまでの流れ

最後に日本での就職活動のスケジュールを紹介します。大よその流れですが3月に企業エントリーが始まるので、多くの学生は前の年の6月から、自己分析、業界研究、企業研究を行います。3月のエントリー開始後、6月~9月にかけて筆記試験や面接が行われ、10月に内定が出る流れになります。就職活動は、企業にエントリーしてから内定までの期間が短いため、企業情報や志望動機、自分のアピールポイントなど事前準備をしっかり行いましょう。

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