週末にたまたまかかっていた井上陽水の「ジェラシー」。
ワンピースを重ね着する君の心は
不思議な世界をさまよい歩いていたんだ
というくだりが、ほんとにうまいなと改めて深く思い、
それから今日まで、時々思い出しては、
どうしてこれがそんなにいいんだろうと考えています。
昭和者の懐古主義的発言かもしれないけれど、
この頃の、この前でも後でもない、この頃の、
いわゆるフォークと呼ばれる曲の中に、
卓越と思える歌詞、ことばと表現があまたあるように思っています。
ワンピースの重ね着で思い出すのは、
何十年も前の、自分も一担当教師として関わっていた、
台湾からの夏の短期遊学コースの学生たち。
日本の可愛いワンピースをたくさん買い込んだものの、
帰りの飛行機ではおそらく重量オーバー。
苦肉の策で、可愛いのを何枚も重ね着して、
太ったお嬢さんと化した姿を見送った、そんな思い出だけ。
今の時代、男だ女だとはなかなか言いにくいのだけれど、
まさに男の井上陽水が、男の目線でワンピースを題材にする、
そのことと、そこから歌われている情景の不可解が、
もしかしたら一番、私の心の底の澱(おり)になってるのかもしれません。
写真は、今日のお昼に食べた近くのカレースタンドの生姜焼き。
生姜焼きは、本当はバラ肉の方が好きです。