『日本語コミュニケーションのための聴解教材の作成』
野田尚史・中尾有岐 編 ひつじ書房
郵送された包みの表に「著者献本」とありました。
文化審議会国語分科会日本語教育小委員会や、
日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議で
ご一緒させていただいた野田先生より。ありがとうございます。
日本語コミュニケーションのための聴解教材作成の基本方針は、
「日本語学習者が実際に聞く必要がある日本語や聞きたいと思う
日本語聞いて、その意味を理解できるようにするための教材」
と、最初の章にありました。
聞く必要がある日本語、聞きたいと思う日本語。
それが学ぶ必然、モチベーションの大元。聞くことに限らず、
それが基本だと教えられ、ずっとそう思ってきたけれど、
決められたカリキュラムやテキスト“で”教える場面では、
なかなか難しいという状況(言い訳?)の下、それができず、
結果的に、本当に力をつけられているのかなと思うことが、
先生たち、きっとあるんじゃないかと思います。
日本語学習者の多様化が進んで、今までよりもっと、
それぞれに合わせた日本語教育の提供が必要になってきています。
「「文型」から出発して教材を作成するのではなく、日本語に
ついての調査や学習者を対象にした調査をもとに教材を作成すること
を方針にしている」ともありました。
これは、教材だけでなく、学校も同じことですよね(肝に銘じる)。