• 208月
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    携帯の中に置きたる本を読み本屋まるごと握って歩く

    なかなか物が捨てられない性格なので、
    せめてもと、物を増やさない努力をしています。
    その代表格が本。え?それ?なんですけど、
    これは絶対に手元に置きたい、何かの参考文献として絶対必要、
    等々、明確な理由がない限り電子書籍を買います。

    便利。しかし、買ったことを忘れるのですね。
    Amazonの購入履歴を見て、え?と思って、
    Kindle開いたらあった…ということ、しばしば。

    冒頭の歌は10年前の私のです。
    私に、短歌をせよ(ではなく、歌人になれ)と言って、
    歌会に誘ってくれたのはABKの前理事長の今は亡き小木曽先生。
    「加藤先生、私がいなくなっても短歌やめないでくださいよ」
    と何度か言われたのだけれど、・・・すみません。

    で、どうしてこの歌を思い出したか。
    さっきAmazonの購入履歴に『断捨離』と題した本があるのを見て、
    買ったっけ?と思って、見たらKindleにあったからです…。

    あちこちで本屋さんが姿を消しているというニュースを耳にする昨今、
    率先してそれに加担してしまってるのですよね、私も。

  • 1711月
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    夏にもらった向日葵の写真。ポジティブ。

    読もうと思って買ってiPadの中に入ったままのKindle本。
    『限りある時間の使い方』オリバー・バークマン
    『蓬莱島余談』内田百閒
    『複数の言語で生きて死ぬ』山本冴里
    『大衆明治史』菊池寛
    『「私」という男の生涯』石原慎太郎
    『自由になるための技術 リベラルアーツ』山口周
    『川柳作家ベストコレクション』三上博史

    9月のタイへの久々の出張のとき、往復の飛行機の中で本2冊読了。
    読書は、ストレス解消に大きな効果があるそうです。
    6分間の読書でストレスレベルが68%軽減という研究ありとか。
    ビブリオセラピー(読書療法)というのもあるらしい。

    裏表あって私が立っている」三上博史の川柳。
    携帯の中に置きたる本を読み本屋まるごと握って歩く」私の短歌。
    移動移動移動で終わった今日でした。

  • 128月

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    教務室の前の壁に、学生の俳句、短歌、川柳、お習字、
    などなど、さまざまな作品が貼られています。
    これは何年か前の学生たちのですが、貼ってあるものを
    眺めてはいつも、これら学生たちが生み出したものの中に、
    真実があるような気がします。(天津丼ではない^^)

    棺まで持ちゆくことの随分とたまれり春の還暦間近

    これは私の、何年か前の、です。
    私が生まれたときには亡くなってもういなかった父方の祖母が、
    この世は苦娑婆だと言っていたと、亡父がよく言っていました。
    年を重ねてわかってくることってありますね。

    インターカルトはようやく来週、夏休み、来週だけ夏休みです。

  • 028月
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    夏休みにカブトムシを獲ったなんて思い出はないんですが、
    今朝送られてきた写真、こういうのを見ると、夏ですね。

    第一線退いたならこの鎧シールを貼って火曜に出すべし

    2014年、だから8年前にもうこんなこと考えてました。
    猛暑酷暑激暑も相まって、まとった鎧がほんと重いです。

  • 016月
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    第一線退いたならこの鎧シールを貼って火曜に出すべし 

    2014年に作った(詠んだ)短歌。
    そして、2014年に台湾で撮った写真。

    2014年から何が変わったのか、変わらないのか。
    でも、そろそろ鎧を脱ぐ準備と思っていたのですよね。

    2014年の今日、何してたのかと思って見たら、梅の話題。
    そして翌日は、なんと往復10時間かけて日帰りで、
    広島に出張、県庁にプレゼンに行った日。タフ。
    これは、翌年2015年、

    タフと無茶違いはよくはわからねどシャンプー台でこくんと眠る

  • 2311月
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    ブログ連続更新366日目です。

    目標を掲げ、それに向かって、半ば意地になって達成するのが
    好きなのだと思います。
    昨日はブログの1周年でしたが、実は過去にもう一つ。
    2013年から2014年にかけて、短歌を1年間毎日詠み続けました。

    2011年の震災後に、アジア学生文化協会の前理事長でいらした
    小木曽先生に誘われて、それまで一首も作った(詠んだ)ことが
    なかったにもかかわらず、短歌結社 竹柏会『心の花』に入会。
    ※1898(明治31)年創刊、佐佐木幸綱先生主宰の由緒ある会に^^;

    初めて参加した夏の大会で、4等賞をいただいたのに気を良くして、
    その次か次のお正月の歌会で、これから毎日欠かさず詠みますと
    勝手に宣言。そこから365日、振り返れば、とりあえず作りました
    っていう出来のを毎日。

    なのだけれど、せっかくなのでと、365日の成果の中の15種を、
    その翌年募集のあったNHK主催の近藤芳美賞に応募したところ、
    入選の通知が届きました。

    でも、だめなのです、私は。すぐにやり切った感。
    目標を見失った瞬間、ガクッとやる気をなくしてしまうのです。
    なので、短歌はそれっきりです。
    そして今も、コロナの苦境の中で色々始めたことが動き出して、
    ちょっと目標見失った感。
    だから、早く見つけなければならないのです。次の目標。
    ブログとか短歌とか、そういうのじゃなく、もっと本質的なのを。

    以下、過去の栄光を披露させていただきますね。
    (って、今までもここでちょこちょこ披露してますが。)

    まず、夏の大会、4等賞の。
    ・隔てなきたった一つの太陽を七十億の民が眺むる

    そして、近藤芳美賞入選の15首。
    タイトルは「余瀝飲み干し…」。
    ・図に乗って昨日は少し飲み過ぎた朝のトイレにニッカが香る
    ・呑み食いで仕事はせぬと電話切る打ちっぱなしも三度でやめる
    ・大事なる和なれど和のみで成り立たぬ組織もビールもまとめて苦し
    ・神谷バー寄りて求めし電気ブランノスタルジアが味覚鈍らす
    ・「おお!さすが獺祭」などと言うてみて名に呑まれたと顔赤くする
    ・賀茂鶴は戦艦大和とうんちくを言いて止まらぬ蕎麦屋の酔漢
    ・奈良漬けで酔いし父より生まれたる我は好んで酒の歌詠む
    ・遺言にあらねど父の通夜振る舞い酒なきことをいかに思いし
    ・爪先に心臓ありと思ほゆるほど我を酔わせし初コークハイ
    ・ビール壜片手に「勝手にシンドバッド」居酒屋清瀧今もあるらし
    ・巫女にまだ注がれぬうちに盃の余瀝飲み干し妻となりにし
    ・味噌汁を小鍋に分けて酒粕を落として溶かすわたくし用に
    ・雨の日はマッコリですと教え子が言っていたなと棚に手延ばす
    ・上海で好かぬ人よりもらいたる紹興酒の瓶捨てずに飾る
    ・イスラムの教えによりて飲めぬ国だからなおさらビンタン旨し

    「飲みニケーション支持急落「6割」が不要、日生調査」
    と、今、ニュース記事に出てきました。が、不要でしょうかね。
    古い人間なので私は必要なんじゃないかと思うのですが。

    本日、勤労感謝の日。ほぼ寝てました。

  • 291月

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    昨日ここに「勘と勢いで生きながらえてきた私…」と書きましたが、
    「生きながらえる」の『大辞林』の例文がふるっていて、
    「生きながらえて老醜をさらす」。私、大丈夫か。

    5年ほど前に、内部の先生たちの勉強会「語りを聴く」というのに
    呼んでもらったときに、話しながら引用した我が拙歌、
    2015年前後に詠んだのを並べます。

    22歳、新卒で就職した職場時代
    ・百歩前いでてゴールで一等賞取ってようやく男と並ぶ
    ・課長いる?男はほかに誰かいる?その要件をなぜ吾に言わぬ

    日本語教師初期、インドネシア時代、ビジネス部門時代
    ・はしたない仕事の対価言うなかれ女の前に女はだかる
    ・呑み食いで仕事はせぬと電話切る打ちっぱなしも三度でやめる
    ・ニッポンの女は凄いとサムスンの男言いしをしかと受け取る

    そしてごく最近
    ・第一線退いたならこの鎧シールを貼って火曜に出すべし
    ・引き時と言いつつ我は澱のごと瓶底にあり時に漂う
    ・棺まで持ちゆくことの随分とたまれり春の還暦間近

    今もこれからも
    ・隔てなきたった一つの太陽を七十億の民が眺むる

    生きながらえて老醜をさらすことのないように、
    願わくば、さりげなく生きていきたいと願っているのだけれど、
    さりげなくって、それは無理か。

    写真は今朝の朝焼け、うちのベランダから。

  • 271月
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    威張れる話ではないですが、見切り発車が得意で、
    かなしいかな、さっさと見切るのも得意です。
    短歌もその一つで、2012年ごろ勢いよく始めたものの、
    数年前に断念し、さっと身を引きました。

    365日毎日一首詠むぞと決めて成し遂げたのは、
    今、毎日書くぞと決めてこれを書いているのと同じですが、
    生き方が短期決戦だから、燃え尽きるのも早いのでしょうね。

    しかし、華々しいことがなかったわけではなく、
    2015年に、近藤芳美賞という短歌の賞に入選しました。
    一つのタイトルで十五首詠むというものです。よかったら以下。

    「余瀝飲み干し…」
    ・図に乗って昨日は少し飲み過ぎた朝のトイレにニッカが香る
    ・呑み食いで仕事はせぬと電話切る打ちっぱなしも三度でやめる
    ・大事なる和なれど和のみで成り立たぬ組織もビールもまとめて苦し
    ・神谷バー寄りて求めし電気ブランノスタルジアが味覚鈍らす
    ・「おお!さすが獺祭」などと言うてみて名に呑まれたと顔赤くする
    ・賀茂鶴は戦艦大和とうんちくを言いて止まらぬ蕎麦屋の酔漢
    ・奈良漬けで酔いし父より生まれたる我は好んで酒の歌詠む
    ・遺言にあらねど父の通夜振る舞い酒なきことをいかに思いし
    ・爪先に心臓ありと思ゆほど我を酔わせし初コークハイ
    ・ビール壜片手に勝手にシンドバッド居酒屋清瀧今もあるらし
    ・巫女にまだ注がれぬうちに盃の余瀝飲み干し妻となりにし
    ・味噌汁を小鍋に分けて酒粕を落として溶かすわたくし用に
    ・雨の日はマッコリですと教え子が言っていたなと棚に手延ばす
    ・上海で好かぬ人よりもらいたる紹興酒の瓶捨てずに飾る
    ・イスラムの教えによりて飲めぬ国だからなおさらビンタン旨し

    写真は、私が好きなお酒、東の横綱の紹興酒です。

  • 2212月
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    2014年から担当している、
    ミャンマー少数民族の難民の皆さんの日本語教室。
    そのご縁で知り合った、難民ナウ!代表の宗田先生が出演されると知り、
    国境なき子どもたち(KnK)主催の番組、
    「今からつくるシリアとの関わり」を視聴しました。

    聞きながら、シリアについて文章を書いたことを思い出しました。
    今日はそれを以下に転記します。
    2015年、当時参加していた短歌結社の歌誌に掲載された文章です。

    ——-

    隔てなきたった一つの太陽を七十億の民が眺むる

    去年の夏の全国大会で第四位に推していただいたこの拙歌を含む
    六首を賀状に書いて送ったところ、内戦が始まる前年までの二年間、
    青年海外協力隊の日本語教師としてシリアに派遣されていた教え子
    から封書が届きました。

    この「隔てなき」で始まる歌を読んで驚いた、それは彼女が日々
    強く思っていることと同じだったからだとありました。

    2008年にシリアに派遣された彼女は、日々の様子を頻繁にメールで
    送ってくれました。日本で人気の歌手や、韓国や中国のドラマが
    テレビで見られること、派遣された学校では、愉快で明るいシリアの
    学生さんたちからエネルギーを与えてもらいながらも、慣れぬ授業や
    テスト作りに四苦八苦している様子などが事細かく送られてきました。

    派遣されて一年たった時には、学生たちやシリアから離れるなんて
    考えられないと書いてありました。シリアで自分が無事に過ごせるのは
    シリアの人のおかげ。たとえば、隣の文房具屋さんは「〜がほしい」
    と言うと、あちこち問い合わせてその場所をメモに書いてくれる、
    タクシーの運転手さんにそれを見せると連れて行ってくれる、
    タクシーがつかまらないときは、警察に頼めばつかまえてくれる。
    シリアの人は本当に親切です…と。メールにはクラスや日本フェアなどの
    写真が、よく添付されてきました。
    彼女は、こうした良い思い出だけを胸に、任期を終えて日本に帰って
    きました。

    そして翌年、シリアに内戦が起こりました。かつて私が見た写真、
    彼女と一緒に写っていた若い学生たちのうち、今、何人が生きているか
    わからないと、かけてきた電話口で彼女は声を詰まらせました。

    内戦は今も続き、彼女も未だ失意の中にいます。しかし、大学、高校、
    小中学校、町、色々な所で、かつての平和で良きシリア、人々の優しさ、
    温かさを、講演してまわっているそうです。

    手紙には、去年の夏に機会があって詠んだという彼女の歌も書かれて
    いました。

    はらからをあまねく照らし高光る つゆへだてなき日こそ尊し

    偶然にも、ここに「へだてなき」という私が詠ったのと同じ言葉が
    ありました。
    いつかきっと、いや、彼女がいる間に行きたいと何度も書いていながら
    結局行けなかったシリア。今の状況からは、おそらく私がシリアに行く
    機会はもうやってこないと思います…。

    「先生、いつも輝く光でいて下さい!」その手紙はそう締めくくられて
    いました。私自身は決して輝く光などではないのですが、でも、短歌が、
    そこに流れる思いが、彼女にそう思わせたのだと思いました。
    かの国々に隔てなく日が照り続け、平和な日々が戻ることを願って
    やみません。

    ——-

    こういったことに、どのように関わったらいいかを見つけたくて、
    番組を視聴しました。録画はここで見られます

    私たちが年明けに企画しているセミナー、
    生活者としての難民の皆さんと共に」〜日本語の学習が人生を豊かにする〜
    1月17日(日)、zoomウェビナーによるオンライン配信です。
    まず知ることから、と思っています。よかったらご参加ください。

  • 315月
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    新宿の公衆電話。
    何年か前までは横にずらりと並んでいたのに。

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    今、公衆電話のかけ方がわからない子がいるとか。
    言われてみれば確かに。
    生まれた時から電話は自分の手の中に、なのだから。

    携帯の中に置きたる本を読み本屋まるごと握って歩く

    電話ひとつととってもそこに歴史あり。
    そして今、我が歴史もまた。。
    人生、色々あるからおもしろい、と信じて、
    今、羽田空港です。

    久しぶりに私作^^; ということで、行ってきます!