新生日本語教育学会の春季大会。
早稲田大学で。
私の、目下の最大関心事。
特別プログラムのパネルディスカッション、
得ることたくさんありました。
このセッティングをされた方々のお仕事にも、
心から拍手です。
特別も時を経れば普通になる、という意味のことを、
登壇された先生の中のお一人が。
特別も、変化も、新しいことも、と自戒を込めて。
今日も高田馬場目指して〜🚇
去る5月10日に自民党の一億総活躍推進本部が、
「一億総活躍社会の構築に向けた提言」を公表しました。
私はこう考えますということは、以前ここに書きました。
深読み…人手不足ニッポン(2017/04/08)
一億総活躍…。(2017/04/04)
ヒアリングに呼ばれて話をしたんですが、
そんなのは一つの行程にすぎず、
元から敷いてあった線路の上を"一応"なぞらされた、
と、そういうことなのかなと思ってしまいます。
今日の怒号飛び交う中の採決強行という法案も、
こんな大切なことが、こんな決まり方をしていい…わけがない。
3日間行われた教育ITソリューションEXPO。
2日目の昨日行きました。
日々刻々と進化する未来を知りに来た、何万という人で
ひしめき合っていました。
一億総活躍ったって、今ある仕事のいくつが未来にあるのだろう。
そういうことも全て考え合わせて日本の未来を考えなくちゃ。
労働者が足りない、じゃあ留学生持ってきちゃえ…そんなのいいわけない。
今日はイースター。復活祭。
イエス・キリストの復活を記念する日。
その今日、新宿日本語学校の、
江副隆愛学園長を偲ぶ会がありました。
隆愛先生の奥様、勢津子先生の時と同様、
千の風になって♫が流れていました。
生まれたお家のこと、ご先祖のこと、
特攻隊員であったこと、帰還された時のこと、
日本語教師として教会で教えられていたこと、
学校を作られたこと、ご家族たちのこと…、
スライドで見せていただきました。
先生の93年の歴史の中で、
私が言葉を交わさせていただいたほとんどは香港。
留学説明会の会場、YMCAでよくご一緒し、
そこで迎えた9月のお誕生日にカードを贈ったりしました。
最後にお目にかかったのは、
一昨年9月の新宿日本語学校の創立40周年記念パーティーで、
その時のことを、ここに書いていました。
先生こそ、崇高でいらしたのだと思います。
復活祭の今日、勢津子先生と一緒に、
会場にいらしているのではと皆さんおっしゃっていました。
千の風になって…ですね。
複数のことを同時にできるかできないかと聞かれたら、
「とってもできます」です。
この間、別のことをしながら聞こえてきた人の話に割って入ったら
「地獄耳」と言われてしまいましたが、自分では「聖徳太子」だと。
今日もいろんなことをしながら終わりましたが、最後の一つは、
ひょんなことから参加することになった、
「外国人の技能実習の適切な実施及び技能実習生の保護に関する
法律についての勉強会」。
永田町で、200人位のほぼ行政書士の皆さんと一緒に、
厚労省と法務省の方からの話を聞きました。
技能実習、今年の11月から新たな制度に変わること。その内容。
・不適正な送り出し機関の排除・管理団体の許可制・
新たな外国人技能実習機構創設・通報申告窓口の整備・
罰則整備・などなど。
そして、技能実習に「介護」追加。在留資格に「介護」創設。
色々学びました。
私は複数のことが同時にできます。
でも、技能実習と介護の分野はしません。
でも、気にはなりますよね、制度が動き出してからのこと。
適切に実施されることを切に願います。
【追記】
勉強会のタイトルかと思ったのですが、新たな技能実習法の正式名称が、
「外国人の技能実習の適切な実施及び技能実習生の保護に関する法律」
なのでした。長いけれど、そこに現状と思いが込められているのですね。
なるほど。(一晩寝て起きて、はたと気づく。)
今朝の日経新聞の一面に、
「人口、2053年に1億人割れ」という大見出し。
2053年といったら36年後、下手したら生きているではないですか。
財務省のホームページに、こんな図解が。
65才以上の高齢者1人を20〜64才の人が何人で支えるか。
1965年は「胴上げ型」で、9.1人で支えていたそうです。それが、
2012年、ほぼ今は「騎馬戦型」で、2.4人で支えている? そして、
2050年になると「肩車型」、なんと1人を1.2人で!になるのだそうな。
下手すると90を超えた私も、誰か1人に肩車されるということですね。
高齢化社会と労働力不足、もちろん大きな関係があります。
でも、労働力の労働って?…と少し考えてしまいます。
自動化、IT化、そして今、AI(人工知能)。
それらの出現によって消える人間の仕事がある。(と今日の記事にも。)
今ある仕事の相当量が、10年後、20年後にはなくなるって言いますよね。
もちろん、ゆえに生まれる仕事も。けれど「消える>生まれる」なのでは?
そうすると、単純に今の労働量を基準に考えるのはどんなもんだろう?
…とまあ、色々考えることがあるなあと思いながら、
明日から始まる新学期の準備を見ていると、ほら、やっぱりと。
今学期から、窓口で支払いするものの一連の操作をiPadに入れたアプリで。
そしてそれが学校のシステムとネットでつながり、とにかく便利になるらしい。
授業料はすでにF社グローバル決済代行サービスを導入済みでとても便利に。
さらに、これ、何やら写真屋さんのようなカメラとコンピューター。
三人で実験中でした。
何であれ、便利になりました。便利とは、すなわち省力ですよね。
COMPASSという会社の神野さんという人が、
「60分授業のうち、子どもにとって意味のある時間は6分」
と書いているのを読み、極論かもしれないけれど、そんなぁとは…。
彼は、開発したタブレット教材で、1学期分の数学を32時間で終わらせ、
残りの時間は未来の勉強に充てるとか。
ティーチングはAI、心のケアやコーチングは教師…で事業展開しています。
今の私の最大の関心事は、
ITもしくはAIが効率性においてどれだけ(日本語)教育に貢献するのか。
そこでの教師の限界は何なのか。
それでも絶対に存在する、教師=人間だからこそできることは何なのか。
昨日の入学式。20の国と地域から来た140名余りの新入生たち。
つまり、生身の人間たち。
話がぶっ飛びましたが、実は全部つながっています。
土曜日。起きて何となくTVをつけたら、
「外国人労働者が人手不足ニッポンを救う!? 」という文字の下に描かれた図、
「留学生もまた労働目的ではない人…」という説明と共に人形が置かれる、
という場面でした。
「週刊ニュース深読み」(NHK総合)。
昨日、事実もあるのだろうけれど、その面からだけ書きますか!?という、
とんでもない内容の週刊誌の記事を見たばかりだったので、
なんであれ、総合チャンネル、
何人かのコメンテーターと、視聴者の声も一緒に放送していたのが良かった。
こうやって、日本の問題が、ちゃんと日本人全体の問題になることが必要。
その意味で、こういうツイッターの活用方法はとても良いですね。
日本に勉学のために来ている留学生は、日本語教育機関(日本語学校)で
週20時間以上の授業を受けることと規定されています。
彼ら留学生の在留資格は、言うまでもなく留学=学業で、
その彼らに資格外の活動として、週28時間のアルバイトが認められています。
この28時間。言い換えれば1日4時間。
教育を受けるという本来の活動をしながら行う時間数としては、
限度だと考えます。
今、この資格外活動を週36時間に、などという声があがっていますが、
仮にそんなことになったら、留学生が留学生ではなくなる…でしょう?
だから、苦学する留学生のために奨学金等の手当をと言っているのです。
でも、きっと週36時間というような発想の原点は、
将来日本で活躍してくれるであろう苦学している学生のためにアルバイトを…
ではなく、労働力不足の今の日本の問題の解決方法の一つとして留学生を、
と、そういうことだと思うのです。だったら、それ、違います。
この話を学校でしていた時、中の一人が言いました。
「日本人の私たちだって1日8時間かける5日間、週に40時間労働なのに、
36時間も働いたら、いつどうやって勉強するのかって話ですよねえ。
あり得ない」と。大いにピンポン♪
今日の番組では、技能実習生にも言及がありましたが、同じことです。
ちゃんと冷静に、本質を見失うことなく、長期的視点に立って、
本末転倒、問題のすり替えが起こらないように、です。ニッポン。
4月4日(火)11時から自由民主党本部で、
一億総活躍推進本部、誰もが活躍する社会をつくるプロジェクトチームの
「外国人留学生について有識者ヒアリング」。
1.前田 裕 関西大学副学長
2.加藤 早苗 インターカルト日本語学校 校長
3.俣野 絵美 株式会社オンデーズ総務人事部マネージャー
私は、日本語教育機関における外国人留学生の受入状況・
日本企業への就職状況・資格外活動の状況について報告しました。
依頼をいただいてから当日まで、非常に短い期間だったのですが、
その間にJASSOや日振協のデータをあたり、資料を作りながら、
改めて色々考えました。
社会、そして世界の状況、時に天災によっても増えては減り、
減っては増えるを繰り返している、日本語教育機関の学生数。
ここ5、6年、学生の出身国が漢字圏から非漢字圏に大きくシフト
した背景と要因と課題。
今、問題点としてクローズアップされていることが、必ずしも、
いや、決して全部の学校に当てはまることではないということ。
国で専門を身につけた大卒の学生たちに、日本語力をつけ、
日本の就活に打ち勝つ力をつけることで、日本語教育機関から直接、
高度人材として企業に送り出す道があり、それを実践できていること。
他にも、それぞれ特徴を持ちながら存在する学校があまたある中で、
学生たちも、本来勉強を目的に日本に留学しているはずなのに、
我々が労働力の供給源かのように期待される現状は本当に正しいのか。
卒業生の7割以上を高等教育機関に進学させている日本語教育機関の
存在は、大学等と切り離された存在ではなく、その前段階である
にもかかわらず、奨学金等々に大きな差があるのはなぜなのか。
日本語が十分でなく、生活習慣にも慣れていない彼らに、ほとんど
何の援助もないというのは、一体。
日本語教育機関は、日本や日本語に興味をもった世界中の学生たちを
受け入れる「日本の入口」、
「日本で活躍する外国人の予備群」である彼らが、彼らの真の目的を
達成するための支援を日々しているのです。
…という思いを胸に、たった10分という持ち時間でしたが、
お集まりの議員、そして各省の皆様に現状と課題を伝えたつもりです。
まず、情報をきちんと伝えることが大事。
目指すところが同じであれば、必ず伝わると信じています。
そして、最終的に説得力をもつのは数字なのだ、とも思いました。
インターカルトから出した資料は、教職員の皆が今まで作りためて
きたもので、その存在はとてもありがたかったです。そして、
同行してくださった日振協の佐藤理事長、ありがとうございました。
今日の沈む太陽。
明日再び昇る太陽は、きっと、きっと今日よりきっと。
一般に、すごい!と喜んで受け入れられるニュースは、
ノーベル賞とオリンピックくらいで(…でもないが)、
たいていは良くないことの方がニュース性があるということらしい。
外国人留学生や日本語学校に関する昨今のニュースはその最たるもので、
良くない、それも相当に良くない例ばかり連日流していたら、
あなた、世の中の人はみんなそうだと思うじゃないですか!
そこに本日、真正面から書かれた記事(おそらく)。
日本経済新聞の今日からの新シリーズ「外国人材と拓く」、
初回の今日は一面トップで、
「精鋭が選ぶ国へ実力主義 国境越える/多様性 活力の源泉に」。
その本文に「なぜ高度人材は日本に根付かないのか」。
「制度的な障壁は日本にない。明日にでも採用しようと思えば採用できる」
のだそうです。しかし、
「問題は制度ではなく言葉の壁と職場慣行だ」。
なんだ、だとしたら、まさに私たちの出番ではないですか。
言葉は専門、ちょうどこんな書籍も出したところだし。→こちら。
関連記事の見出しは「モテモテの海外IT人材」。
一例ですが、私たちの学校のこの4年間の卒業生のうち、
就職した学生42名の半数近くがIT関連企業です。
(各国の大卒の学生を受け入れ、日本語力をつけ、就活のサポートを
しっかりして企業に送り出す。これ、効率的な人生のスキームです。)
日経新聞のこのシリーズ、この後どう展開されるのかわかりませんが、
私たちは粛々とゆくのみ、ですよね。志を同じくする他校の皆様も。
(出張ネタは今日も続く)
300数十枚撮った中で一番好きな写真。
ヒューストンで二晩お世話になったMr.&Mrs.ベイカーの
5歳の御曹司の「仕業」。私が帰った後、彼が、
「加藤先生がいると毎日楽しいから、すぐ帰ってきてほしい」
と言っていると、Mrs.から連絡がありました。
そんな彼を振り切って日本に帰ってきたら案の定、変化あり過ぎの毎日。
昨日、改めて書くと言った会議、
超党派の議員による日本語教育推進議員連盟の総会の記事、こちらに。
昨日のテーマだった日本語学校の現状と課題について話した、
数で言うと4団体だったのですが、
その総体としての日本語学校のパフォーマンスに対して、
外側にいる方たちから賞賛の声がちらほら。
でもこれ、意外じゃないです。
立派な肩書きがあっても大きな組織の中の一人、
というのでは私たちはなく、
学校、学生、教師、それらはもちろん研究対象でもなく、
まとめて全部、組織も人も背負って生きているのだから、
歩調を乱してる場合じゃない。(腐っても)一国一城の…。
結果は、おそらくオーライ。I hope so…。
この記事にあるように、
日本語教育を所管する省庁を定めること、教育の機会を確保すること、
日本語を教える指導者の育成をし、教育水準を向上させること、
それらを盛り込んだ法案の本格的な検討を始めることを確認…。
なんであれ、一歩踏み出したと。
ところで、私が子供の時に大事にしていたのはピンクの熊でした。
名前は、くまちゃん。
どうしてそんな芸のない名前をつけたか…不明。
そして、どうしてこんな理屈っぽい大人になったかも不明。
私にとっての市ヶ谷の一番の思い出は、
15年前の創立25周年パーティー。会場が市ヶ谷のホテルでした。
私が今の立場になって2年目の年で、
集まってくださった過去の教職員の皆さんに向かって、
「これからは私たちにお任せください」宣言をしました。
30周年記念は九段会館で、「私たちのこれから」のプレゼン。
その九段会館の天井が、4年後の2011年の震災で崩落したという
ニュースは、学生が見せてくれた携帯の画面で知りました。
避難していた先の学校の近くの公園で。
さて、今日の午後は市ヶ谷でした。
かつて集まっては語り合った人達が、再び集うの図。
ここ、レストランですけれど、ここの前は会議室にいました。
私たちを取り巻く環境、本当に次から次へと色々色々ですが、
環境に呑み込まれるか、自ら次の一歩を踏み出すか。
一人で行くか、最大公約数をもって共に行くか。それも色々。
「目に見えないから希望と呼ぶのだ」とキリストは言い、
ルフィは「つまらない冒険なら、俺はしねぇ!」と…。
(ルフィは、漫画『ONE PIECE』のルフィですね。)
学校は40周年。自分自身は30周年の今年、日々是冒険。
希望はもちろんあり。冒険は、困難だから楽しいということも。