2023年、半分終わりました。
そして、私たちが今の校舎がある台東区に移転してきてから15年たちました。
写真は学校の隣の酒屋さんの店内です。以下、その酒屋さんに送った手紙。
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今日の日まで本当にお世話になりました。
学校からのメッセージの色紙を準備していますが、
それとは別にお礼を申し上げたいと思い、ここに記したいと思います。
15年前の2008年の春に転居してきたときは、これからどのように
この地に根ざすことができるだろうかという心配が大きくありました。
それで、区役所や教育委員会を訪ねたりもしたのですが、
なかなかぴたっとする感覚を持つことができなかった中で、
新川屋さんがいつも私たちのそばに寄り添い、
時に盾にもなっていただけたことに、
私たちは心から感謝しながら今日までまいりました。
本当にありがとうございました。
そして何より、国を離れて日本にやって来ている学生たちにとって、
新川屋さんのご夫妻は、お父さん、お母さんのような存在で、
お店の中で、路上で、彼ら彼女らと温かい交流をしてくださったことは
本当にありがたいことでした。
写真は、私が地域における日本語教育に関する講座を委託されたときの
資料の中に入れてきたものです。
新川屋さんのレジカウンターに、いつの頃からか置かれた地球儀です。
これに初めて気づいたとき、とても嬉しく思ったことを覚えています。
私がどうしてこの写真を地域の日本語教育に携わる人たちに見せてきたか。
それは、日本語を母語としない外国の人たちにとって重要なことは、
日本語の学習だけでなく、日本人、日本社会との相互理解、つながりなのだ
ということを言いたいためでした。
この地球儀を見ながら自分の国の場所を指して自分の国のことを語り、
やりとりすることがいかに有意義であるかということの象徴でした。
この写真は、これからも私の話の中に登場していくことになると思います。
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酒屋さんはお店を畳んで、昨日、6月30日に引っ越して行かれました。
インターカルトに来てくださった方の中には、学校の入り口の脇の、
飲料水の自動販売機と並んであった、このお酒の!! 記憶にあるかも。
でも、これももうありません。でもでも、思い出と縁は永遠。
そして、時代は一つ一つ終わっていく。