今年の夏の読売書法展。知り合いの、特選の書の一部。
この方、書道歴はそんなに長くないらしいです。
これを見た瞬間、あ、私はもうないなと思いました。
何となく描いてきた夢がふうっと潔く消え、
肩も同時にふうっと軽くなった感じでした。
大学のとき、書道教員の免許を取るために、
仮名、漢字、篆書、隷書、草書、行書、楷書、
拓本から篆刻まで、広〜く、浅〜くいろいろした結果、
私の老後は、清少納言のようなこれだ!
と漠然と楽しみの一つに加えたのが、この仮名。
ちなみにこの彼は、日展にまで入選してしまいました。
まだ老後でもない、始めてもいないのだから、
勝つとか負けるとかいう話では当然ないのだけれど、
これから頑張ったところでこれ以上にはなれない、
だからこれを老後の予定から外す、という安堵の論理。
私の老後に積み上げられた、すること、したいことは、
絵とか陶芸とか、まだまだたくさんあるのです。でも、
そんなに頑張らなくてもいいじゃない?みたいな感じか。
一週間ぶりに何か書こうかなと思って書いたことが、
なんだかよくわからない屁理屈みたいな。
でも、自分の中では挫折が安堵になった理屈の記。