昨日ここに「勘と勢いで生きながらえてきた私…」と書きましたが、
「生きながらえる」の『大辞林』の例文がふるっていて、
「生きながらえて老醜をさらす」。私、大丈夫か。
5年ほど前に、内部の先生たちの勉強会「語りを聴く」というのに
呼んでもらったときに、話しながら引用した我が拙歌、
2015年前後に詠んだのを並べます。
22歳、新卒で就職した職場時代
・百歩前いでてゴールで一等賞取ってようやく男と並ぶ
・課長いる?男はほかに誰かいる?その要件をなぜ吾に言わぬ
日本語教師初期、インドネシア時代、ビジネス部門時代
・はしたない仕事の対価言うなかれ女の前に女はだかる
・呑み食いで仕事はせぬと電話切る打ちっぱなしも三度でやめる
・ニッポンの女は凄いとサムスンの男言いしをしかと受け取る
そしてごく最近
・第一線退いたならこの鎧シールを貼って火曜に出すべし
・引き時と言いつつ我は澱のごと瓶底にあり時に漂う
・棺まで持ちゆくことの随分とたまれり春の還暦間近
今もこれからも
・隔てなきたった一つの太陽を七十億の民が眺むる
生きながらえて老醜をさらすことのないように、
願わくば、さりげなく生きていきたいと願っているのだけれど、
さりげなくって、それは無理か。
写真は今朝の朝焼け、うちのベランダから。