小学生の時、母の留守中に大根をおろすことになり、
おろした大根の汁を力一杯ギュッと絞り、
かすかすになった大根を山盛りにして父に出したら、
「こんなに絞っちゃダメだ」と言われたそのことを、
今でも大根をおろす度に思い出します。
今日は、その父が亡くなって31回目の命日。
私と同じ年でストップしたまま、あの日の朝も寒かったです。
いつか父の年に追いついたら、私もそこで一幕終了、
転身して新たな舞台に立つぞ!と、具体的な計画なしに、
でも、かなり本気で考えていたのですが、
震災やその後の色々をくぐり抜ける中で、機を逸し、
今日に至るです。
神様も父も、今を全うしろと言ってるってことだと解釈。
ものすごく怖い父でした。怒鳴るのではなく唸り上げる。
でも、あの大根おろしの時、声を荒げられた記憶はなし。
これじゃダメだと言われ、そうか、絞り過ぎちゃダメなのかと、
水道の水をかけて出し直しました。父、二の句が継げず。
おそらく。
一度しかない一生。地に爪跡を残す者。
いつも父が言っていた言葉です。